棗ちゃんはステキな恋がしたい


――――空気でわかる。



「なにしてるか。聞いてる」



中性的な顔立ちをした、細身長身の

銀髪の少年。


物静かな口調だけれど



この人、ここを仕切ってる。



「どうして女の子連れてきてるの」



少なくとも下っ端ではない。

ボスかどうかまでは、わかんない。



きっと、知ってる。

彼なら一斗の居場所。



「いえ、連れてきてません。この子が乗り込んできたんす!」

< 116 / 350 >

この作品をシェア

pagetop