棗ちゃんはステキな恋がしたい
「トモダチの誕生日プレゼントっすか?」
「うん。リクなら、なにが嬉しい?」
一斗の誕生日に何を送ればいいかサッパリわからないわたしは、さっそく家に帰ると調査を始めていた。
リクは、18だから他のうちの連中に比べて年が近い方。
ヒントを得られるかもしれない。
「自分ならお嬢からのその気持ちだけで胸一杯っす」
「そんなこと言わないで。わたし、けっこう悩んでるんだから」
「いやあ……困り顔もたまんねえっすけど……今日もお嬢の笑顔が見られたら生きてて良かったって思えますね!」
ダメだ。リクじゃなんの参考にもならない。