棗ちゃんはステキな恋がしたい


「モノじゃないっすよ、お嬢」

「え?」

「なにか贈り物をするときは。それを自分のために選んでくれたってところがポイントっす」



リクって190センチあるし細いけどマッチョなのに心は乙女みたいだな。



「なんのハナシしてんですか、お嬢」



縁側にやってきたのは、カズ。


いいところに来てくれた。

成人済みのカズは恋の一つや二つ軽く経験してるかもしれないな。



「カズなら仲良くなりたい相手の誕生日になにを贈る?」

「相手が女なら花ですかねえ」



意外にロマンチスト!



「でもまあ。女って花より団子じゃないですかあ」

「……そう?」

「結局クソたけえブランド物をせがまれた挙げ句。他の男にあっさり乗り換えやがるんですよ……あいつら」


なんかよくわからないけど苦労してそう。


< 158 / 350 >

この作品をシェア

pagetop