棗ちゃんはステキな恋がしたい
博物館に着くと、現地では班行動になった。
わたしは女の子が3人、男の子が2人の5人班にいる。
よーし。
自分から挨拶するぞ!
「ね、仮屋さん」
……ハッ
先に女の子たちから、呼びかけてくれた。
「うちら、ずっと仮屋さんと話してみたかったんだよね」
「そうそう」
……わたし、と?
「てか。みんな思ってるよ」
「男子だって」
そうなの!?
「仮屋さんに興味ない子いないよ」
「ねーっ」
本当に!?
「でも、きっかけがなくて」
「先生がランダムに組んでくれなきゃ話せなかったよね」