棗ちゃんはステキな恋がしたい
「キミはここに僕がただ買い物に来たと本気で思ってるの?」
「……どういう意味か。わかりません」
「鈍いな。彼には先日のお礼しなきゃと思ってね」
――――!
「まさか。一斗のあと、つけてきたんですか」
アキさんは、なにも答えない。
一斗の方に視線をうつすと
一斗が男数人に囲まれ、どこかへ歩いていくのが見えた。
女の子の方は、走ってその場から逃げていく。
「彼らはアキさんの命令で動いてるんですか」
「そうだって言ったら?」
「止めてください」
アキさんなら、喧嘩になるの、阻止できますよね。