棗ちゃんはステキな恋がしたい


知らなかった。

そんな風に思ってもらえてたんだ。


やったよ坂田。


ついに、わたしにもトモダチが――


「なんでうちの学校来たの?」


…………え?


「仮屋さんなら、もっといいとこ通えるんじゃない?」

「車で来てるよね。遠いの?」


――――バレてる


「家、どのあたり?」

「親なにしてるひと?」


わたしが普通じゃないこと、バレちゃってる。


「うちは……えっと……」


ウソつくのは嫌だけど

ホントのこと言って離れられたくない。


「やっぱり……芸能人?」


へ?


「言えないくらい騒ぎになる人なんだ?」

「すごーい!!」

< 18 / 350 >

この作品をシェア

pagetop