棗ちゃんはステキな恋がしたい
知らなかった。
そんな風に思ってもらえてたんだ。
やったよ坂田。
ついに、わたしにもトモダチが――
「なんでうちの学校来たの?」
…………え?
「仮屋さんなら、もっといいとこ通えるんじゃない?」
「車で来てるよね。遠いの?」
――――バレてる
「家、どのあたり?」
「親なにしてるひと?」
わたしが普通じゃないこと、バレちゃってる。
「うちは……えっと……」
ウソつくのは嫌だけど
ホントのこと言って離れられたくない。
「やっぱり……芸能人?」
へ?
「言えないくらい騒ぎになる人なんだ?」
「すごーい!!」