棗ちゃんはステキな恋がしたい
「……一斗」
ケガしてる様子はない。
無事でよかった。
「こんなところでなにしてんだよ」
「ちょっと……買い物に、来て」
「そいつと?」
一斗がアキさんを、睨み付ける。
「ううん、坂田とだよ!」
「ちょうどいいや洲崎くん。ナツメちゃんの秘密、聞きたい?」
ちょっと……
「は?」
やめて。
「ナツメちゃんは――」
こんなタイミングで勝手にわたしのこと話すのは……!
「キミの誕生日をお祝いしたいみたいだよ」