棗ちゃんはステキな恋がしたい
えっ。
「それじゃ、ナツメちゃん。また遊ぼうね」
「ちょっ……」
わたし、もうアキさんと遊ぶつもり、ないんだけどなあ。
「今の話」
一斗がささやく。
「た、たまたま聞こえて。もうすぐ一斗の誕生日……って先輩が話してるの」
「いらねーよ」
「……そっか」
わたしがお祝いしなくても、他にたくさん祝ってくれる子がいるんだよね。
迷惑なら、余計なこと、しない方がいい。
「モノは」
「うん」
「次の日曜、顔貸せ」
…………うん?