棗ちゃんはステキな恋がしたい



そんなわけで

電車に乗って、やってきました映画館。



「楽しい!」

「電車でそこまでテンション上がる女いるんだな」

「え? 電車、おもしろかったよ!? 車内アナウンスとか……駅のメロディちがったりして!」

「男児か」


だって、初めてなんだもん。


「映画って……チケットがいるの?」

「そんなことも知らないのか」


さっそく2人でチケット売り場に並ぶ。


「なるほど。座席の指定をするんだね」

「ネットからも予約ができる」

「へえ~! 便利だね」

「なんか食うか」

「食べ物もあるの?」

「ポップコーンは定番だろ」




よく見ると、近くを歩いている人の多くがポップコーンを買っている。



「おっきい……!」


カップがビッグにも程がある。

何人前!?



「あんなもんじゃね」

「食べきれるかなあ」

「終わる頃にはなくなってんだろ」

「だったら買いたい!」

「塩とキャラメルどっちにする」

「一斗はどっちが好き?」

「キャラメル」



かわいい。

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