棗ちゃんはステキな恋がしたい
「おいロリコン野郎」
「あ、一斗」
よかった!
一斗が戻ってきてくれた。
キャラメルのいい香りがする。
おいしそう~!
「は? 誰がロリコンだ」
「中坊口説いてんだ。十分ヘンタイだろうが」
「えっ。君、中学生だったの!?」
えっ。
わたし、口説かれてたの!?
男の子たちが、そそくさと逃げていく。
「油断も隙もねえな」
ポップコーンから甘い香りが漂ってくる。
「食えよ」
「いただきます!」