棗ちゃんはステキな恋がしたい
「……ほんと?」
それって、いい意味だよね?
「ああ。五割うぜぇけど」
「半分も!?」
「ウソだよバーカ」
一斗のくしゃっとなる笑顔が好き。
「なに食べよう」
「歌うより先に食うんだな」
「ふつうは……来たらいきなり歌うもの?」
食いしん坊すぎる!?
でも、目の前のメニューが
誘惑してくる……!
「さあ。べつにフツウとか気にせず食いたいもん食えばいいんじゃね」
もっと近くに寄りたいのに、なぜか、距離をつめることができない。
相手が坂田なら、なんの遠慮もせずに、となりに座れるだろうなあ。
一斗は、なにが、特別なんだろう。
どうして他の人とはちがって見えるんだろう。