棗ちゃんはステキな恋がしたい
――――!
「どこでもいいの?」
「17時までに帰って来られる場所な」
うれしい。
また、一斗とお出かけできるんだ。
どこにしよう。
行きたいところが多すぎる。
わたしの知らない場所も教えて欲しいな。
「暇潰しでしかなかった」
「え?」
「女と遊ぶのは」
「……そっか」
「誰でもいいわけじゃねーけど。誰かである必要もなかったんだ」
一斗が恋人を作らないのは、自由でいたいから?
「なのに。どうしてだろうな」
……一斗?
「お前との時間。全然足りねえ」