棗ちゃんはステキな恋がしたい
無理!
この男の子とは気が合わない。
仲良くなんて絶対になれない。
結婚とかありえない!!!
「今すぐ編入試験受けて――コネでも何でも使って、元の生活に戻りなよ」
「嫌です」
「君の思う"普通の生活"なら、ある程度は体験できたろ」
「まだ……全然足りませんよ」
「本当に?」
「なにが言いたいんですか」
「既に痛感しているんじゃない? 君と周囲のズレなら」
……否定できない。
わたしは他の子と、住む世界がちがう。
それでも――
「ちゃんと卒業します」