棗ちゃんはステキな恋がしたい
「失礼します」
スーツ姿の綺麗な女性が部屋に入ってくる。
「なんだ霧島」
「どうですか坊っちゃん」
どうやら目の前の男の子の付き人のようだ。
「愛しの棗様とは感動のご対面を果たせましたか」
――――ッ!?
「僭越ながら。女性とまともに話したことのない坊っちゃんお一人では間がもたないどころか捻くれた発言などされ誤解を招いているのではないかと懸念しサポートしに参りました」
「出ていけ」
「ですが」
「僕なら大丈夫だから出ていけ!」