棗ちゃんはステキな恋がしたい


霧島さんが退出し、ふたたび2人きりになる。



「おいくつですか」

「15だ」

「ってことは……ミツルさん、中3ですか」

「そうだ」

「はじめまして、で。合ってます?」



それとも記憶にないだけで、昔、どこかで会ったことがあるのだろうか。



「……君の写真を。父から見せてもらったことがある」

「わたしの写真を?」

「ああ」



それで、わたしを結婚相手に決めちゃったの?



「軽率すぎません?」

「軽率なものか!」



怒られた。



「て……天使だと。思った」


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