棗ちゃんはステキな恋がしたい
まさか、一年生が、わたしだけとは。
同級生のトモダチできないじゃん!
でも小さなコミュニティだからこそ先輩方との親睦は深まりそう。
わくわく。
って、急がないとチャイムが鳴る!
まもなく昼休みが明けようてしている。
あわてて職員室から教室に戻ると
(…………?)
なんだか空気が重い。
いつもより、静か。
ヒソヒソ話をしている子はいても、大きな声を出している子はいない。
まだ先生来てないのにどうしてかな。
不思議に思っていると
数秒後、あることに気づく。
(……あ)
わたしのとなりの席に、誰かいる。
あっ。そうか。この人が。
ずっと休んでいた、あの、洲崎さん……!