棗ちゃんはステキな恋がしたい


「はあ。授業、サボっちゃった」



――――カチャ



教室に入ると、一斗が中から鍵をかける。



よく考えると密室に2人きり。



次の授業までなに話せばいいの?



「で」



……で?



「お前さっきの眼鏡と結婚する気あんの?」

「ない!」

「だったらアイツのプライドずたずたに傷つけても問題ねえな」

「それは……」


ミツルさんメンタル弱いからやめた方がいいかもしれない。


「んだよ」

「あ、相手にしなくていいんじゃないかな」

「いや黙らせる。ナツメのこと嫁って言っていいのは俺だけだろ」


~~~ッ!!!



「……パパが。けっこう前に。親友と、勝手に約束しちゃったみたい」

< 259 / 350 >

この作品をシェア

pagetop