棗ちゃんはステキな恋がしたい
「はあ。授業、サボっちゃった」
――――カチャ
教室に入ると、一斗が中から鍵をかける。
よく考えると密室に2人きり。
次の授業までなに話せばいいの?
「で」
……で?
「お前さっきの眼鏡と結婚する気あんの?」
「ない!」
「だったらアイツのプライドずたずたに傷つけても問題ねえな」
「それは……」
ミツルさんメンタル弱いからやめた方がいいかもしれない。
「んだよ」
「あ、相手にしなくていいんじゃないかな」
「いや黙らせる。ナツメのこと嫁って言っていいのは俺だけだろ」
~~~ッ!!!
「……パパが。けっこう前に。親友と、勝手に約束しちゃったみたい」