棗ちゃんはステキな恋がしたい
「まず、なにをすればいいですか?」
「は?」
しばらく松葉づえ生活、だよね。
「……荷物持ったり?」
「荷物なんて持たなくていい! 霧島が持つ!」
「それじゃあミツルさんを支えるとか」
倒れそうになったときに。
「僕を棗が……? なに言ってる! 棗のことは僕が生涯支える!」
えーっと。
なにすればいいんだろう、わたし。
「……足のケガって、お風呂のときとか大変そうだなあ」
ちょっと手をケガしただけでも大がかりなのに。
しみたり、使えなかったり。
「ふ、風呂……?」
まあ、わたしがミツルさんのお風呂に付き添うなんて、さすがに嫌がられるだろうけど。