棗ちゃんはステキな恋がしたい
「ば……バカか。一緒に風呂……など」
「坊っちゃん想像してます?」
「するか!」
「とにかく、困ったことがあれば、遠慮せず連絡してもらえたらなと」
言ったあとで、気づく。
「わたし、ミツルさんの連絡先知りません」
「……そうだな」
「教えてくれます?」
「ど、どうしてもと言うなら。特別に教えてやらなくもないが」
「ありがとうございます」
「しつこく何通もメールしたり夜中に電話したりしてくるなよ。僕はすごく忙しいんだ」
「よかったですね坊っちゃん。女の子と連絡を取り合うなんて初めてじゃないですか」
「うるさい!」