棗ちゃんはステキな恋がしたい
お言葉に甘えちゃおうかな。
雨も結構降ってきたみたいだし。
でも、待てよ。
「おじさん、うちに入れなくなったんじゃなかった?」
"ふつうの人"に戻ったんだよね。
「そうだ。だから、家の前までで良ければの話だが。それでも乗ってくか?」
「うん!」
坂田、忙しそうだし。
他にお迎えを呼ぶ手間が省けた。
「海外ってどこに住むの?」
「南アメリカ」
「へえ。それじゃあ話すのは英語?」
「公用語はスペイン語だな」
「話せるの?」
「それなりに」
「かっこいー!」