棗ちゃんはステキな恋がしたい


走り去ろうとする西脇さんの腕を、つかむ。



「なによ!」

「謝って」

「何様!? 一斗から愛されてるクセに……!」

「ミツルさんにちゃんと謝って」

「……は?」

「ケガしたのは、ミツルさんだよ。わたしじゃなくて」

「…………」

「あと。あなたじゃ、わたしを怖がらせることはできないよ」

「……え」

「今後、わたしや――わたしの大切な人に危害を加えようとしたら。わたしが許さない」


< 342 / 350 >

この作品をシェア

pagetop