販売員だって恋します

どちらからともなく、唇が重なった。
角度を変えて、何度となく重なる。
由佳からは、いつの間にか甘い声が漏れていた。

大藤は、その間、胸の周りをあえて先端には触れずに周りばかりを執拗に触っている。

「久信さ、ん……」
「うん？」

「焦らしちゃ……や、です……」
「焦らしてないですよ。焦らされているの？どうされたい？ほら、いつもは俺が好きなようにしているでしょう？今日は由佳の好きなようにしてあげるから。」

「や……意地悪、です。」
「ん？どこが？好きなようにしてあげるのに？」

「周りばっかり……や……。」
「イヤ？おかしいですね。立ち上がってますけど。」

「だって……。」
それでも、意地悪されても、背中がゾクゾクするくらい感じてしまうから。

いつ触れられるのか分からないその感じに、震えるくらい期待していまうから。

「触られなくても感じるの？由佳はエッチだな……。」