販売員だって恋します
──?!
なんて事を?!

口元を手の平で抑えられているので、声が出せない由佳は大藤をダメです!という意図で、睨む。

「その顔……まずいな。煽ってます?」

違っ……!
絶対!絶対、煽ってなんかないから!

制服のワンピースの上から、すうっと身体を撫でられる。
由佳は意図せず、身体がぴくんと揺れてしまった。

「感じた?」

すっごく、悔しい!

だって大藤は由佳の感じるところなんか、全部全部、分かっているくせにこんな意地悪するから、しかも声出しちゃダメとか。

ずるい、くやしい……そして悪いことをする時の大藤は壮絶に妖艶だ。
「声、出しちゃダメですよ。」

悔しい……けど、その艶然と笑う大藤に、由佳はこくりと頷いた。

器用にもするっと、スカートの隙間から下着の中に手が入って、由佳の狭間に指で触れる。

「……っふ……」
そのぬるりとした感触に、由佳はどきん、とした。
< 194 / 267 >

この作品をシェア

pagetop