販売員だって恋します
飛行機の通路を挟んで斜め前に座っている大藤を、由佳はそっと見た。
いつものスーツも大好きなのだけれど、ラフなシャツ姿も隙がないって……困る。
斜め後ろからのこの距離は、気付かれずに大藤を堪能出来る席でもある。
タブレットを確認しながら、書類をめくり、考えながら、メモを書き込んでいる姿はかっこいいなぁ……と思いながら、由佳はその姿を見つめていた。
いいなあ。結婚……か。
「奏も結婚するのねぇ……」
まるで自分の声が漏れたかのようなつぶやきが、横から聞こえてきた。
「末森マネージャー……?」
「んー、あの子はすごく綺麗な子なんだけどね。入った当初はガサツな子だけど、大丈夫かなー、なんて思っていたけどね。」
末森はくすくす笑っている。
今の元宮奏は、と言えばお客様に信頼され、人気のある販売員だ。
奏からでないと買わない、というようなご指名のお客様もいるくらいに。
綺麗で可愛らしい見た目と、ハキハキした物言いは裏表がなく、だから色んな人に好かれるのだろうと思う。
いつものスーツも大好きなのだけれど、ラフなシャツ姿も隙がないって……困る。
斜め後ろからのこの距離は、気付かれずに大藤を堪能出来る席でもある。
タブレットを確認しながら、書類をめくり、考えながら、メモを書き込んでいる姿はかっこいいなぁ……と思いながら、由佳はその姿を見つめていた。
いいなあ。結婚……か。
「奏も結婚するのねぇ……」
まるで自分の声が漏れたかのようなつぶやきが、横から聞こえてきた。
「末森マネージャー……?」
「んー、あの子はすごく綺麗な子なんだけどね。入った当初はガサツな子だけど、大丈夫かなー、なんて思っていたけどね。」
末森はくすくす笑っている。
今の元宮奏は、と言えばお客様に信頼され、人気のある販売員だ。
奏からでないと買わない、というようなご指名のお客様もいるくらいに。
綺麗で可愛らしい見た目と、ハキハキした物言いは裏表がなく、だから色んな人に好かれるのだろうと思う。