販売員だって恋します
「どうしたんです?」
対する大藤は、いつもと変わらない表情のままだ。
「久信さんのそういうブレないところ、大好きですし尊敬しています。けどさっきの話からすると、これはある意味うちの家族の問題でもあります。無理はしないでください。引いて構わないんです。私、久信さんにご苦労をかけたり、巻き込むのは……いやです……」
「由佳……俺を誰だと思ってます?」
大藤から返ってきたのは、そんな言葉だ。
「もし家のことに関わるなと言うなら、今すぐ車を降ります。けど由佳が俺の知らないところで苦労したり、泣いたりするくらいなら、そんなのは巻き込むとは思わなくていい。むしろ、苦労を共にしてくれと言える覚悟があなたにないのなら、このまま関係は終わりにしましょう。」
終わり……?!
由佳はどきん、とした。
大藤の表情はいつもと変わらない。
けれど大藤は言ったことは翻さないだろう。
「やだ……そんなの無理です。や……」
俯いて、由佳は首を左右に振る。
大藤の膝に置いた由佳の手が震えていて、ぽたっと雫が落ちる。
「由佳……どうしたい?」
「……ぅ、でも、でも……」
側にいてほしい。
対する大藤は、いつもと変わらない表情のままだ。
「久信さんのそういうブレないところ、大好きですし尊敬しています。けどさっきの話からすると、これはある意味うちの家族の問題でもあります。無理はしないでください。引いて構わないんです。私、久信さんにご苦労をかけたり、巻き込むのは……いやです……」
「由佳……俺を誰だと思ってます?」
大藤から返ってきたのは、そんな言葉だ。
「もし家のことに関わるなと言うなら、今すぐ車を降ります。けど由佳が俺の知らないところで苦労したり、泣いたりするくらいなら、そんなのは巻き込むとは思わなくていい。むしろ、苦労を共にしてくれと言える覚悟があなたにないのなら、このまま関係は終わりにしましょう。」
終わり……?!
由佳はどきん、とした。
大藤の表情はいつもと変わらない。
けれど大藤は言ったことは翻さないだろう。
「やだ……そんなの無理です。や……」
俯いて、由佳は首を左右に振る。
大藤の膝に置いた由佳の手が震えていて、ぽたっと雫が落ちる。
「由佳……どうしたい?」
「……ぅ、でも、でも……」
側にいてほしい。