販売員だって恋します
「……や、そんなこと言わないで下さい。」
「本当のことですよ。」

時折、下肢から聞こえる水音を自分が漏らしているのかと思うと、由佳はいたたまれない。

なのに、漏れ出てしまう甘い声を止めることができないのだ。

「俺の指にも声にも素直に反応する。由佳、気持ちいいの?」

漏れ出てしまう声と隠微な水音は、どちらにしたって、もう隠せない。
由佳はこくこくと頷く。

「なんて言うの?気持ちいいから、もっと触って、でしょう?言わないなら、抜いてしまいますけど?ん?嫌でしょう?」
ゆるゆると動かされて、抜かれそうになる指を身体が追いそうになる。

「あっ……や、抜いちゃ、やです。」
「ん、素直。いい子ですね。」
由佳を褒めるとびきり甘い声に、大藤が満足している様子を感じ取ることが出来た。

その瞬間、今まで感じたことがないくらいに気持ちのいい場所を、大藤の指が触れて、由佳の身体がびくんと大きく揺れる。

「ああ、ここ?」
やだ……もう、おかしくなりそう。
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