販売員だって恋します
「ほら、頑張って。」
敏感なところに、ぐっと腰を押し付けられる。
煽るような、誘うようなその動きにますます由佳は力が抜けそうだ。
「……ん、無理。力、入らない……」

こんな時にも冷静なこの人を少し、憎くも感じるし、その冷静さに憧れも感じる。

「仕方ないですね。」
ふっと、由佳は腰を持ち上げられ、そのまま大藤の上に降ろされた。

もちろん充分に解けてはいたけれど、むしろ先程まで絶頂の寸前だったわけで。

いきなり奥深くを刺激されて、由佳は目の前がちかちかする。
「やぁぁ……んっ…!」

腰ががくがくと痙攣を起こして、身体の中心が崩れそうだ。
快感というには、あまりにも刺激の強い感覚。

「……っ、く……由佳!」
くたっ、と由佳は大藤の胸に凭れかかる。

「由佳、イっちゃったんですか?」
「は……い。」
由佳は、大藤の胸の上で荒い呼吸を繰り返す。

「由佳の中すごくいいんですよ。でも、イっていいって言ってないですよね?」
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