販売員だって恋します
厳しく鍛えられた大藤の目から見ても、由佳のマナーは模範的とも言える美しさだった。
それに、外食に慣れている。
たくさん並ぶナイフとフォークにも、一切怯まない。
むしろ、自然とも言えるような仕草で食事を進めていた。
最初に一緒に行った店は、なかなかに高級な店構えだったと思うのだが、戸惑っている様子もなかった。
どんな子なんだ?と、とても気になったのだ。
しかも、昨日のあのあざやかさ。
気持ちいいくらいに、ハッキリと言い切るので、思わず笑ってしまったくらいだ。
それも、全て的を射ていた。
だから、だろうか。こんな気持ちになったのは……。
けれど、由佳をとても愛おしいと思う反面、大事に思うから、自分でなくてもいいのではないかと思うのだ。
由佳が今は割り切った関係でも、問題ないのならいい。
自分はそうではないけれど。
こんな裏道ばかりを歩いてきて、まともに人間関係を築けないような自分には、由佳はもったいない。
彼女に思う人が出来たのなら、いつでも手放してあげなくてはいけない。
由佳の無垢とも言える寝顔を見ながら、自分の想いは胸に秘める、と決心した大藤なのだった。
そして、今だけ……と、胸の中にそっと由佳を抱きしめる。
それに、外食に慣れている。
たくさん並ぶナイフとフォークにも、一切怯まない。
むしろ、自然とも言えるような仕草で食事を進めていた。
最初に一緒に行った店は、なかなかに高級な店構えだったと思うのだが、戸惑っている様子もなかった。
どんな子なんだ?と、とても気になったのだ。
しかも、昨日のあのあざやかさ。
気持ちいいくらいに、ハッキリと言い切るので、思わず笑ってしまったくらいだ。
それも、全て的を射ていた。
だから、だろうか。こんな気持ちになったのは……。
けれど、由佳をとても愛おしいと思う反面、大事に思うから、自分でなくてもいいのではないかと思うのだ。
由佳が今は割り切った関係でも、問題ないのならいい。
自分はそうではないけれど。
こんな裏道ばかりを歩いてきて、まともに人間関係を築けないような自分には、由佳はもったいない。
彼女に思う人が出来たのなら、いつでも手放してあげなくてはいけない。
由佳の無垢とも言える寝顔を見ながら、自分の想いは胸に秘める、と決心した大藤なのだった。
そして、今だけ……と、胸の中にそっと由佳を抱きしめる。