憧れの陛下との新婚初夜に、王弟がやってきた!?
「ユーリ様!ジェイド!ごきげんよう」
そうにこりと…少し頬を染めて笑うアルマ。抱きしめたいほどに愛らしいのに、その視線はいつも俺の隣の…ユーリを見ていた。少しくらい俺に目をくれてもいいだろうに、どれだけ彼女の気を引いても、彼女の俺を見る目は変わらない。
仕方ない、俺はユーリの身代わりなのだから。
俺が自分の運命を悲観することがあまりないのは、決して王族だからとか国のためにとか崇高な理由ではない。
アルマを‥本当だったら手に入らないはずの彼女を手に入れられるからだ。彼女が本当に俺を愛していなくても、そこに気持ちが伴わなくとも。
それなのに…彼女が少しだけでも俺を意識しただなんて知ってしまったら、どうしても期待してしまう馬鹿な自分がいた。
同時に、今まで散々期待を裏切られる結果になってきた経験もある。だから、舞い上がるなと思って…きたのだ。
目を覚ました俺は、自分の目の前ですやすやと眠るアルマの姿を、これも夢なのではないかと何度も瞬きをしながら見つめた。
慰霊祭の最中、襲われそうになったアルマをかばって背中を負傷したのは覚えている。
部下たちに指示を出して、一通り片付いたところでユーリの指示を受けたテレンスに治療を促されて…治療の最中に気を失った。
今は、あれからどれくらいの時間が経っているのだろうか。
首を動かして窓を見れば、どうやら夜のようだ。
身体はどこか気怠いが、背中には痛みを感じない。薬が効いているのだろうか。
もう一度首をもとの位置に戻す。
やはり幻ではなく、アルマはそこにいた。俺の手を握ったまま、自身の腕を枕に眠っている。
ずっと付いていてくれたのだろうか。
さらりと、彼女の前髪が彼女の顔にかかるのを、跳ねのけてやりたいが空いている方の手は、肩からがっちりと固定されているようで動かすことができない。
握られれている方の手を動かせば彼女が起きてしまうかもしれない。それだけは嫌だった。
まだこのまま、彼女の寝顔を眺めて居たかった。
愛くて、愛しくて愛しくてたまらない人。無事で良かった。
もし目の前で彼女に何かあれば、きっと自分を生涯許す事は出来なかっただろう。
アルマのためなら、こんな怪我くらい、大した事はない。
それよりも、目の前ですやすやと、あどけない寝顔で眠っている彼女をいますぐにかき抱いて、好きだと告げてキスができたらどんなにいいだろうか。
そうにこりと…少し頬を染めて笑うアルマ。抱きしめたいほどに愛らしいのに、その視線はいつも俺の隣の…ユーリを見ていた。少しくらい俺に目をくれてもいいだろうに、どれだけ彼女の気を引いても、彼女の俺を見る目は変わらない。
仕方ない、俺はユーリの身代わりなのだから。
俺が自分の運命を悲観することがあまりないのは、決して王族だからとか国のためにとか崇高な理由ではない。
アルマを‥本当だったら手に入らないはずの彼女を手に入れられるからだ。彼女が本当に俺を愛していなくても、そこに気持ちが伴わなくとも。
それなのに…彼女が少しだけでも俺を意識しただなんて知ってしまったら、どうしても期待してしまう馬鹿な自分がいた。
同時に、今まで散々期待を裏切られる結果になってきた経験もある。だから、舞い上がるなと思って…きたのだ。
目を覚ました俺は、自分の目の前ですやすやと眠るアルマの姿を、これも夢なのではないかと何度も瞬きをしながら見つめた。
慰霊祭の最中、襲われそうになったアルマをかばって背中を負傷したのは覚えている。
部下たちに指示を出して、一通り片付いたところでユーリの指示を受けたテレンスに治療を促されて…治療の最中に気を失った。
今は、あれからどれくらいの時間が経っているのだろうか。
首を動かして窓を見れば、どうやら夜のようだ。
身体はどこか気怠いが、背中には痛みを感じない。薬が効いているのだろうか。
もう一度首をもとの位置に戻す。
やはり幻ではなく、アルマはそこにいた。俺の手を握ったまま、自身の腕を枕に眠っている。
ずっと付いていてくれたのだろうか。
さらりと、彼女の前髪が彼女の顔にかかるのを、跳ねのけてやりたいが空いている方の手は、肩からがっちりと固定されているようで動かすことができない。
握られれている方の手を動かせば彼女が起きてしまうかもしれない。それだけは嫌だった。
まだこのまま、彼女の寝顔を眺めて居たかった。
愛くて、愛しくて愛しくてたまらない人。無事で良かった。
もし目の前で彼女に何かあれば、きっと自分を生涯許す事は出来なかっただろう。
アルマのためなら、こんな怪我くらい、大した事はない。
それよりも、目の前ですやすやと、あどけない寝顔で眠っている彼女をいますぐにかき抱いて、好きだと告げてキスができたらどんなにいいだろうか。