愛してる 〜ひそひそ裏話〜

始まり

　ある日、頭の中に「話」が浮かびました。夢、もしくはただの妄想だと思いました。浮かんだのは映像だったので、とてもリアルでした。

　しかしその「話」は止まらず、どんどん進んでいきます。続いていくんです。毎日『今日で(この妄想は)終わるだろう、今日で終わるだろう』と思っていました。

　そうしている間に「話」が「物語」となり完結し、一本の映画が完成してしまいました。その「物語」が終わった瞬間、THE YELLOW MONKEYの“バラ色の日々”が頭の中で流れました。それが「物語」が完結した証拠だったんですね。『あ、終わった…。』と思いました。

　そしてとても生意気なことに、私は『この「物語」を自分の頭の中だけにとどまらせているのはもったいない』と思ってしまい、小説なんて読んだこともない私が小説を書き始めたのです。

　それが小説【愛してる】の始まりでした。