ただどうしようもなく…
5分ほどして隼人が戻ってきた。

帰ってくるなり
「遅くなってごめんな。
大学の奴にコンビニで会って
話してたら遅くなった。」
と隼人は私に謝ってくれた。

けど終電までは後1分…
どう頑張っても間に合うわけがない…

「終電行っちゃったし、
タクシーで帰るね。」
と言う私に隼人は
「明日は土曜だし俺も舞も
休みなんだから泊まってけば?」
と軽く言った。

「明日、バイトがあるから帰るよ。」
と私が言うと
「夕方からだろ?
だったら泊まっていけよ。
明日の朝飯も買ってきてるし。」
と半ば命令に近い言い方だった。

強く言われると断れないのを
知っているかのような言い方だった。

内心大好きな隼人の部屋に
泊まれるのが嬉しかったが
悟られないようにしぶしぶ
OKしたような言い方を私はした。

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