気怠いお隣さんと恋始めます!
ガコン。もう一度出て来たそれを今度はお疲れ、と私に渡してくれる。
ありがとうございます、と受け取るとそれはホットココアだった。
いつだったか、私はコーヒーが苦手で冬のあったかい飲み物の定番はココアだって、話したことがある。
その時はお子ちゃま、なんて鼻で笑ってたくせにさりげなくそういうこと出来ちゃうところ、何かズルいなぁ。
「マジでびっくりした」
「…それはこっちのセリフです!でも1番びっくりしたのは、イチさんの表情筋が実はかなり活発だったっていうことにですけどね!」
誰もいないから、ついイチさん呼びになってしまった。
じとり、と私の向かいの席に座ったイチさんを上目遣いで見やる。
1年近くベランダで逢瀬を繰り返していたけど、あんな笑顔を私は一度も見たことが無かった。
「…ああ、あれは仕事を潤滑に進めるための営業スマイル」
そう言って眼鏡を外し満面の笑みで微笑む。
ありがとうございます、と受け取るとそれはホットココアだった。
いつだったか、私はコーヒーが苦手で冬のあったかい飲み物の定番はココアだって、話したことがある。
その時はお子ちゃま、なんて鼻で笑ってたくせにさりげなくそういうこと出来ちゃうところ、何かズルいなぁ。
「マジでびっくりした」
「…それはこっちのセリフです!でも1番びっくりしたのは、イチさんの表情筋が実はかなり活発だったっていうことにですけどね!」
誰もいないから、ついイチさん呼びになってしまった。
じとり、と私の向かいの席に座ったイチさんを上目遣いで見やる。
1年近くベランダで逢瀬を繰り返していたけど、あんな笑顔を私は一度も見たことが無かった。
「…ああ、あれは仕事を潤滑に進めるための営業スマイル」
そう言って眼鏡を外し満面の笑みで微笑む。