気怠いお隣さんと恋始めます!
翌朝目が覚めると、片肘ついて私を眺めながら優しく微笑んでいるイチさんと目が合った。
朝から色気がダダ漏れている…

「…おはようございます…」

「…はよ」

「…ところで、イチさん…いつから私の寝顔を眺めていましたか」

「…んー、10分くらい前から?」

「すっぴんの寝顔とか、そんな見られると恥ずかしいんですけど…」

掛け布団をズリっと引き上げて顔を半分隠す。

今更、とそれをイチさんに引き下ろされて、

「可愛いから問題ない」

例えよだれ垂らしてても、と緩く口角を上げて笑う。

イチさんが、可愛いって言った…!

昨日はベッドの上でも色気たっぷりの掠れた切ない声で好き、を繰り返してくれて…

幸せ過ぎて死ぬんじゃないだろうか…

「…それに小夏のそんな顔見られるの、俺だけの特権だし?」

…うん、幸せ過ぎて死ぬ…

嬉しくて、にへら、締まりのない顔で笑うとイチさんが眉尻を下げて優しく笑い、私の頭をわしゃわしゃと撫でる。
< 81 / 97 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop