ワーホリで本当の恋を見つけてしまいました。

君に近づきたい

あっという間に土曜日になった。
ドットにカイコウラに行くと言ったら「サイコーに素敵なところよ!」といわれ、ますます楽しみになってきた。

私はバーの前に10分前に着いた。
するとすでに車が止まっていた。アウトドアの似合いそうな真っ赤なRV車だ。

彼は助手席に乗せてくれる。
座るとコーヒーがホルダーに2人分入っていた。

「ちょっと買うのが早かったかも、と思ってたんだ。コーヒー冷めちゃうなと思ってたけどちょうど良かった。」

「わぁ。ありがとうございます。」

車はスムーズに進んでいく。
彼の運転は安全でちっとも怖くない。
なのに大丈夫か?を気を遣ってくれる。

2時間と言われていたけど彼と話していたらあっという間だった。

10時からのホエールウォッチングに行くため船に乗ることができそう。
チケットを買いに行くが彼が買ってきてしまう。
「いくらですか?」

「大丈夫。俺が一緒に来て欲しかったんだから。」

「そんな…車にも乗せてもらってるんだから割ってください。」

「大丈夫。ここは、ありがとうって言って俺に見栄を張らせてよ。」

ウフフ…見えだなんて。

「ありがとうございます!」

「その代わり…今日は休みだから名前で呼んでくれるかな?海外はみんなファーストネームが当たり前だし。俺もミクって呼ばせてもらいたいんだ。」

「もちろん。じゃ、私もハルオミと呼ばせてください。」

海外だと名前は普通だけど日本人同士…なんだかドキドキしちゃう。
< 16 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop