ワーホリで本当の恋を見つけてしまいました。
ハルオミと1日過ごして本当に楽しかった。

クジラもオットセイもあんなに間近で見れるなんて思いもしなかった。

ハルオミはいつも泊まりって言ってた。
あんなに素敵なところだもん。
もっとゆっくり過ごしたかったのかも。

私はハルオミが帰り着く頃を見計らいLINEした。
『今日は本当にありがとうございました。本当は泊まりで行きたかったですよね。いつもは泊まりって聞いたのに私が行くから日帰りにさせてしまってごめんなさい。運転も疲れましたよね。でもハルオミのおかげで私は貴重な体験をさせてもらいました。ありがとう。今日はゆっくり休んでくださいね。』

俺が帰り着くとミクからLINEが来ていた。
ミクらしい俺を気遣うようなLINEだった。
ミクの人柄が見えるようだ。

実は手を繋いだまま離さなかったのはわざとだ。
タイミングよくオットセイのところに連れて行くのを口実に繋いだ。
そのまま離せなかったんだ。
ミクの柔らかくて温かい手を離せなかった。
ずっと繋いでいたいと思っていた。

驚くミクの顔を見て残念だが離した。
クールな顔で何食わぬ顔をして離した。
こういうところが素直じゃないんだな。

ミクに返信をする。 
『俺こそミクと過ごせて楽しかった。日帰りでも充分。ミクといれて幸せな時間だった。またミクと一緒にでかけたい。』

意味深な言い回しだとはわかってる。
ミクがどんな顔するかな、と俺は一人で苦笑いしてしまった。

ミクはこのLINEを読んでドギマギしてしまう。
ミクは看護師になってからは忙しくて誰とも付き合っていない。男の人と出かけたのも実は7年ぶりくらい。
私といて幸せって…。

ミクはいっぱいいっぱいになり返信することができなかった。
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