ワーホリで本当の恋を見つけてしまいました。
土曜日。
昨日の夜から緊張気味だ。

ミクに公園に行こうと誘った。
近くにある店でサンドウィッチを買い、のんびり過ごさないかと話すとミクは賛成してくれた。

11時。公園の入り口で待っているとミクが遅れてやってきた。
なんとこの前見かけた男とは違う男の車から降りてきた。
どう言うことだ…。
俺は唖然としてしまう。

ミクは俺に手を振りながら近づいてきており、あの男の車から降りたことを気にする気配もない。

ただ、俺は何も言えず固まってしまった。

そんな俺の様子にミクが控えめに声をかけてきた。

「遅くなってごめんなさい。」

いや、遅れたことを怒ってるのではない。
むしろそんなことくらい気にしてはいない。
俺が気になるのはあの男だ。

それが言えない俺は無言のまま。

ミクは遅れたことを怒っていると感じたのか俯いている。

俺は慌てて、
「俺も今来たばかりだから大丈夫だ。」
とやっと一言言えた。

気まずい空気のまま俺は歩き出した。
ミクも少し後ろを付いてくる。

無言のまましばらく歩き続けてしまった。

ふと気が付くとミクは額に汗が滲んでいる。
俺も汗が滲んでいたことに今気がついた。

きっとミクは言い出せなかったのだろう。

気がつくと1時間も歩いていたようだ。

「ごめん、暑いな。木陰で何か飲もう。」

ミクをベンチに座らせ俺は近くの店に入り、アイスティーを2つ買った。

戻ってくるとミクはまだ俯き加減のままで俺は申し訳ないことをしてしまった、と反省したがミクに理由を説明出来ない。

ただの俺の嫉妬でミクに当たってしまったみたいになってしまったのだから。

ミクにアイスティを勧め、2人で飲むと身体が脱水気味だったのか意識がハッキリしてきた。

ミクも顔色が良くなっていた。
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