下恋



「ふー。あの、名前聞いてもいい?」



ゆうりは遠慮がちな上目使いで聞いてきた。


可愛い…。


俺は素直にそう思った。


多分、顔も少し赤いんだろうな。



「俺は、向井 翔っつうの」

「ふ〜ん。カッコイイ名前だね♪…つぅか、歳、いくつ?」



いきなりだな…。



「俺は、24かな。」


「えっ?嘘!?」



ゆうりは大きな瞳をパッチリ開いた。



「嘘じゃないし」



あまりにも、驚き顔のゆうりが面白くて笑いながら答えた。



「高校生ぐらいに見えるよ」


ゆうりにだけは言われたくなかったな。

そう、俺は童顔。
よく、未成年って今だに言われる。


だから、少し落ち込んだ。

「やっぱり!!可愛いもん♪でも、ヤなことだったんだね?ごめん!…だからさ、お詫びといってはなんだけど、今からデートしません!?」


「は?」



いきなりの問い掛けに俺は、相当なマヌケ面だっただろう。


でも、俺の心の中はヒートアップしていた。







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