涙の涸れる日
 小樽に着いた。本当にお寿司屋さんがたくさん並んでいるのには驚いた。

 美味しいお寿司をお腹いっぱい食べて大満足。

「美味しかった」

「シャコも美味かったな。次は違う季節にも来てみたいな」

「連れて来てくれるの?」

「勿論だよ」

「嬉しい」

 その後は、小樽運河を散策し、レトロな風景に魅了された。

「ガラス細工のお店に行くのよね」

「記念に何か買おうか」

「本当?」

 色んな色や形のグラスで見る物全部欲しくなるくらい素敵だった。

「このワイングラスなんてどう?」

「綺麗な赤だな。紗耶らしいワイングラスだ」

「これでワイン飲んだら美味しいだろうな」

「うん。これ買おう」

「ありがとう。嬉しい」

 ペアのワイングラスを佑真が買ってくれた。

 二人でレトロな運河の街並を手を繋いで歩く。

「そうだ。夕張メロンにソフトクリームが乗ってるの食べる約束よ」

「さっきあんなに寿司食べたのに?」

「デザートは別腹なんです」

「分かったよ」


 目的のお店に入って注文した。

「これ、メロンが半分って凄くない?」

「贅沢な気分だな」

「メロン甘い。ソフトクリームも美味しい」

「紗耶、メチャ幸せそうな顔してるよ」

「だって本当に幸せなんだもん」


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