涙の涸れる日
二度目の誕生日
また夏が来た。一年が過ぎるのをとても早く感じる。
お盆休みには、またお墓参りをさせてもらった。
佑真のご両親はいつも温かく迎えてくださる。
そして、二人の誕生日が来る。
佑真は二十八歳に、私は二十六歳になる。
子供の頃は、この年齢になれば誰でも立派な大人になっていると思っていた。
でも、それ程変化も成長もない自分自身に落胆する。
大人ってどうすればなれるんだろうかと真剣に考える。
考えても大人になれる訳でもないのに……。
今年の誕生日に佑真は銀座の有名なお寿司屋さんに連れて行ってくれた。
ネタは当然だけど新鮮で、こんなに美味しいお寿司が食べられるなんて……。
「紗耶、好きだろう?」
「うん。でも高そうよね。時価なんて書いてあるとドキドキする」
「年に一度くらい贅沢しても良いだろう? 二人の誕生日が一度に祝えるんだから」
「そうね。佑真のお陰で美味しい物が食べられて幸せよ」
「また北海道にも食べに行きたいな」
「きっと行こうね」
飲みやすいフルーティーな冷酒も、とても美味しくて、日本酒も良いものだなと思った。
ちょっと大人な贅沢をした二人の誕生日だった。
お盆休みには、またお墓参りをさせてもらった。
佑真のご両親はいつも温かく迎えてくださる。
そして、二人の誕生日が来る。
佑真は二十八歳に、私は二十六歳になる。
子供の頃は、この年齢になれば誰でも立派な大人になっていると思っていた。
でも、それ程変化も成長もない自分自身に落胆する。
大人ってどうすればなれるんだろうかと真剣に考える。
考えても大人になれる訳でもないのに……。
今年の誕生日に佑真は銀座の有名なお寿司屋さんに連れて行ってくれた。
ネタは当然だけど新鮮で、こんなに美味しいお寿司が食べられるなんて……。
「紗耶、好きだろう?」
「うん。でも高そうよね。時価なんて書いてあるとドキドキする」
「年に一度くらい贅沢しても良いだろう? 二人の誕生日が一度に祝えるんだから」
「そうね。佑真のお陰で美味しい物が食べられて幸せよ」
「また北海道にも食べに行きたいな」
「きっと行こうね」
飲みやすいフルーティーな冷酒も、とても美味しくて、日本酒も良いものだなと思った。
ちょっと大人な贅沢をした二人の誕生日だった。