涙の涸れる日
「親父。入るよ」
「どうした? 珍しいな。まあ昨日も会社で会ったけどな」
「話がある」
「何だ?」
「紗耶の事だ」
「良い話ではないようだな……」
「そうだな」
「何かあったのか?」
「旦那に女が居る……」
「はっ? あの佑真君にか?」
「あぁ」
「まさか……。いや、でもお前がここまで来ると言う事は確証もあるんだな?」
「あぁ。きょう紗耶も来てる」
「で、紗耶は何と言ってるんだ?」
「もう離婚すると決めてるよ。きょう加藤の事務所に紗耶と行って来た」
「あぁ。高校の頃、よく家に来てた加藤君か。お父さんも弁護士だったな」
「うん。加藤に任せて、あいつの出方を待つよ」
「相手の女は?」
「〇〇デパートで、あいつの会社の化粧品販売の主任をしてる」
「名前は?」
「田所由布子」
「分かった。先に降りててくれるか? 電話を一本掛けるのを忘れていた」
「あぁ。親父、紗耶を責める様な事は言うなよ」
「分かってるよ」
携帯を取り出し電話を掛ける。
「俺だ」
「久しぶりだな」
「近い内に時間を作ってくれるか?」
「そうだな……。明日の夜でどうだ?」
「あぁ、構わない」
「場所は……。五十鈴でどうだ?」
「そうだな。何時なら良い?」
「八時でどうだ?」
「分かった」
「どうした? 珍しいな。まあ昨日も会社で会ったけどな」
「話がある」
「何だ?」
「紗耶の事だ」
「良い話ではないようだな……」
「そうだな」
「何かあったのか?」
「旦那に女が居る……」
「はっ? あの佑真君にか?」
「あぁ」
「まさか……。いや、でもお前がここまで来ると言う事は確証もあるんだな?」
「あぁ。きょう紗耶も来てる」
「で、紗耶は何と言ってるんだ?」
「もう離婚すると決めてるよ。きょう加藤の事務所に紗耶と行って来た」
「あぁ。高校の頃、よく家に来てた加藤君か。お父さんも弁護士だったな」
「うん。加藤に任せて、あいつの出方を待つよ」
「相手の女は?」
「〇〇デパートで、あいつの会社の化粧品販売の主任をしてる」
「名前は?」
「田所由布子」
「分かった。先に降りててくれるか? 電話を一本掛けるのを忘れていた」
「あぁ。親父、紗耶を責める様な事は言うなよ」
「分かってるよ」
携帯を取り出し電話を掛ける。
「俺だ」
「久しぶりだな」
「近い内に時間を作ってくれるか?」
「そうだな……。明日の夜でどうだ?」
「あぁ、構わない」
「場所は……。五十鈴でどうだ?」
「そうだな。何時なら良い?」
「八時でどうだ?」
「分かった」