脆姫は過去に生きる
「どう深刻なのだ。咲、大丈夫だ。一緒にいる。何があっても。」
握り合っている手が少し冷えたのはお互いに緊張しているからだ。
私の変化に気遣いながらも鉄王も緊張しながら医軍の言葉を待っている。
「姫様のお体は昔からかなり虚弱な体質ということはお分かりだと思います。熱が出たり、脈が速くなったり、遅くなったり。15を超えたあたりからは胸に痛みを訴えて倒れることが何度もありました。ついふた月半ほど前にも、胸に痛みを訴えてお倒れになっています。」
深刻な表情のまま話を続ける医軍の兵に鉄王は身を乗り出す。
「私たちも最近の姫様のご不調には、気になることが多く、いずれ王の耳にも入れなくてはと思っていました。」
よほど深刻なのだろう。その場では判断せず、医軍の中で何度も状況の考察をしていたらしい。
「ご懐妊です」
「へ?」「は?」「なんとっ!?」「なにっ!?」
その場にいたのは鉄王と私、そして御影さんと富さん。
4人がそれぞれ突然告げられた医軍の兵の言葉に声をあげた。
握り合っている手が少し冷えたのはお互いに緊張しているからだ。
私の変化に気遣いながらも鉄王も緊張しながら医軍の言葉を待っている。
「姫様のお体は昔からかなり虚弱な体質ということはお分かりだと思います。熱が出たり、脈が速くなったり、遅くなったり。15を超えたあたりからは胸に痛みを訴えて倒れることが何度もありました。ついふた月半ほど前にも、胸に痛みを訴えてお倒れになっています。」
深刻な表情のまま話を続ける医軍の兵に鉄王は身を乗り出す。
「私たちも最近の姫様のご不調には、気になることが多く、いずれ王の耳にも入れなくてはと思っていました。」
よほど深刻なのだろう。その場では判断せず、医軍の中で何度も状況の考察をしていたらしい。
「ご懐妊です」
「へ?」「は?」「なんとっ!?」「なにっ!?」
その場にいたのは鉄王と私、そして御影さんと富さん。
4人がそれぞれ突然告げられた医軍の兵の言葉に声をあげた。