脆姫は過去に生きる
「平気か?」
小さな声で私に言う鉄王。

私は鉄王に頷き微笑み返す。

大丈夫。

大丈夫。

そう自分に言い聞かせながら。


「皆に報告がある。」
婚姻の儀の最後。
鉄王は参列しているたくさんの国民や家臣たちを前に話を始めた。

王としての威厳のある声で、ゆっくりと堂々と話始める。
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