脆姫は過去に生きる

鷹姫という言葉に夢が蘇る。

嫌な予感がしていた。


鷹姫はかなり着飾り大広間に入ってきた。
その後ろには数名の家臣が付いている。

「この度はおめでとうございます。」
鷹姫は近くまで来ると頭を深く下げた。

とてもきれいな人だ。
きりっと整った顔が少し鋭く見えるほどの美人。
鷹姫は5歳のころからこの国に暮らしているという。
御影さんに教えられたのは、2つ隣の国の姫として生まれた鷹姫は先代の王の時代に国同士の友好関係の証としてこの国に来たという。
御影さんの話から私なりに考えて、人質のような話だと思ったことを思い出す。