脆姫は過去に生きる
「私の母国は新しい王が就きました。この友好関係がいつまで続くというのは私にはわかりません。確証もござません。」
これは鷹姫からの宣戦布告かもしれない。

「私が今この国で置かれている立場が妥当であるかはもう一度お考えいただきたいと申すつもりでした。」

駆け引きだ。

私を守ろうとしてくれている鉄王。
でも、鷹姫との関係が崩れればまた新たな争いが起きる。

お互いに牽制し合っているのだ。

「・・・」
私はいたたまれず、そっと鉄王の手に触れた。
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