脆姫は過去に生きる
『ガタッ!ガタガタっ!』

私と鉄王はけたたましい音の中で目を覚ました。
すぐに鉄王は寝台の上で体を起こし身構える。

隣で横になっていた私の体もグイっと抱き寄せる。

私は恐怖に体を震わせながら鉄王にしがみついた。

『ドーンっ!!!』

全身に響くすさまじい音とともに、体がぐらっと揺れる。

地震っ!?

何かが爆発したかのような音とともに、体がぐらつくほどの揺れを感じ、私は必死で鉄王の体にしがみつく。鉄王も両手を私の背中にまわし、私の体を包みこむようにして守ってくれている。
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