脆姫は過去に生きる
『咲菜っ!』
力強い声に導かれて私は瞳を開ける。

そこには・・・

「咲菜っ!」

私を抱きしめるその人の体はたくましく鍛え上げられている。

「よかった・・・よかった・・・」

びしょぬれの体。

「・・・鉄・・・」

私の発した言葉に涙を流しながら強く強く私の体を抱きしめる。
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