脆姫は過去に生きる
「どうした?」
「鉄も・・・横に・・・一緒に・・・」
私の言葉に驚いた表情をしてから優しい微笑みに変わる鉄平。

「甘え上手だな」
そう言いながら私の横に体を横たえる。

「おいで」
鉄平は私に腕枕をして、私の体をグイっと自分の方に近づけた。

「心配したぞ」
私の髪をかき上げながら言う鉄平。

「次に発作が起きれば命が危ないと言われている。」
「・・・」
「だからできる限り安静にして、体を大切にしてほしい。」
鉄平に頷いてから私は鉄平の胸に抱き着きた。
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