脆姫は過去に生きる
体調を整えるために、私はいろいろと知っている努力をしている。
この世界にある食べ物や環境で、いかに健康を維持するか。

でも最近、やけに疲れやすくて眠気に勝てない。

だるさとむかむかが常について回る。

毎日処方される漢方を口にしても、やはりもといた世界のように医学が発達していない世界で私が生きていくのは難しいのかと不安になる。

詳しい検査もできない状況。
自分の体の状態がよくわからない。

「お茶会は途中で私が声をかけますので、今日は早めに抜けましょう。」
「ありがとう」
富さんは私のために叱ってくれる人だ。私にとっては母親代わりのような人だと思っている。
富さんの気遣いに感謝しながら私は拭えない不安を胸に、大きく深呼吸をした。
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