【短編】優等生の僕とヤンキー彼女
俺は疑問に思っていた。
あんな奴があのコンビニに何しに行ってんだ…?
もしかして、バイトしてんのかな?
俺は、あの日から彼女の行動を見ていた。
好きな人を見るかのような眼差しで…
「すっげぇ~!」
「あ?」
今日はテストの成績発表の日。
廊下に順位を貼り出すという、
結構古い形式だ。
廊下には自分の成績を確認しようと、
数多くの生徒が集まっていた。
俺もその1人だ。
「淳平さぁ~、何でそんな頭いいの?今回のテストも余裕で1位じゃんっ!」
「何でだろうなぁ~?」
「少しはその頭脳わけてほしいなぁ~♪」
そう言いながら女は俺の腕に手を絡ませた。
「おいっ、お前、何してんだ?」
「何がぁ?」
「これだよっ!」
俺は手を絡ませている所に指を指す。
「えぇ~いいじゃん別にっ♪気にしない♪」
「ふざけんなっ!」
俺は手を振り離し、女の頭を叩く。
「いったいなぁ~!」
「はいはい、どっか行きなさい。」
俺が教室に戻ろうと体の向きを変えた時だった…。