【短編】優等生の僕とヤンキー彼女
「ってか、何でバレたんだ…?」
「何でって、俺、ずっと見てたから。今まで。」
「…え…?」
俺の一言で顔を真っ赤にし、百合は俯いた。
「何でそんな無理してんの?」
俺は更に直球で聞いた。
「無理?してねぇーよ?」
「どっちが本当の姿だよ?まぁ、お前見てっとわかるけど。」
俺はちょっと意味深な笑みを浮かべて百合の目を見る。
―ドクンッ…
百合と目が合って、俺の心臓は高鳴る―…
百合はちょっと体を丸めた。
俺は見ていて、
コンビニの店員の方が素だなってすぐにわかった。
こいつ、根性強そうで意外と弱い。
そして結構シャイな所とか?
「こっちが素だよっ!」
百合は頬を赤くしながらそう叫んだ。
「どうせ、嘘だろ?」
俺は百合の頬を触りながらそう言った。
「ちっちっちげぇって言ってんだろっ!」
百合は俺の手を振りはらった。